台風シーズンのアーユルヴェーダ養生法

秋に向けて気圧が不安定な時期
台風シーズンがやってくるとストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。
8月中旬から10月にかけて、台風が頻繁に発生し接近に伴い、急激に気圧が下がるため、身体が気圧の変化に合わせようとして自律神経が乱れます。この自律神経の乱れが頭痛や肩こり、倦怠感などの症状を引き起こします。
最近では、天候や気圧の変化による心身の不調を「気象病」と呼ばれ、メディアでも取り上げられるようになるほど、多くの方が体調不良を感じる時期なのかもしれません。
台風時期のドーシャ
アーユルヴェーダでは、台風はヴァータを増大させるため、ヴァータ特有の不調がみられるようになります。
また雨が降ることにより、水と土が酸性になりますので、影響を受けた食べ物や水を摂取することで、体内も酸性なることから、ピッタが蓄積します。
台風によりヴァータの風エネルギーが強まり、乾燥させますので、身体を乾燥させないようにしっとりさせることが大切です。
また雨が降ることで急に涼しくなるため、なるべく身体を冷やさないように気をつけましょう。
早めにヴァータを鎮静するような生活処方を行なっておけば、台風が近づいても体調不良にならずに過ごせます。
台風は天気予報で早めにお知らせしてくれますので、ぜひ早めの予防対策を行いましょう。
台風時期によくみられる症状
台風に伴う低気圧の急激な変化や気温の変化は、ヴァータが悪化しますので、痛みや凝り、精神的な不安定などが生じます。
さらに雨の影響で酸性になりやすいのでピッタも蓄積することから、消化力が弱くなりがちです。
体と心の不調
頭痛や体の凝り、消化不良が起きやすい
- 頭痛
- 肩こり
- 倦怠感
- めまい
- 耳鳴り
- 関節痛
- 消化不良
- 吐き気
- イライラ
- 憂うつ


台風時期に取り入れたい生活処方
暑さによって蓄積された夏の疲れが出てくる時期でもあります。この時期は、消化力も体力も最も低くなる時期なので疲れたと感じたら、無理をせずにゆっくり休むことが大切です。
規則正しい生活やバランスの良い食事に加えて、下記の内容をぜひ試してみてください。
METHOD
01
消化力には十分に注意して過ごす
具体的には
・湯冷ましや白湯を飲む
・消化に良い食材やスパイスをとる
・食事で甘味・酸味・塩味・油性をとる(ただし、油脂類の取りすぎには注意)
・煮物など温かい食べ物を食べる

METHOD
02
入浴で体を温める
まいにち湯船に浸かり、身体の芯から温めましょう。
入浴中は好きな音楽を聴いたり、良い香りのバスオイルを入れたりして、身も心もリラックスする時間にしましょう。

METHOD
03
オイルを積極的に取り入れる
この時期は口の中に油を含むオイルうがい(ガンドゥーシャ)が健康のために必要といわれています。オイルうがいは頭部の感覚器官の働きを正常に維持させたり、顔の若返りなどの美容効果もあるので、習慣化するとよいでしょう。また、3点マッサージをすることでヴァータを鎮静し、自律神経を整えますので、ぜひ行いましょう。料理にはギーを積極的に取り入れましょう。

METHOD
04
夜はぐっすり眠る
ヴァータを増やさないために、夜はぐっすりと眠ることが大切です。夜更かしせずになるべく早めに就寝しましょう。
また、精神的に落ち着かない時は深呼吸をして、なるべくリラックスする習慣をつけると良いでしょう。

台風時期に取り入れたい
食材・スパイス
台風時期は体を温め、消化に優しい食材やスパイスを取り入れたいですね。
具体的な料理をあげると、肉のスープ、葉野菜の蒸しもの、煮物などがお勧めです。
体力や消化力が低下している時期だから、アーユルヴェーダの食材やスパイスが健康維持に役立ちます。
また、雨のシーズンは、大気や土の中の有害物質などが雨水に溶け込んで、人体に病気を及ぼす可能性があるので、料理を作る際は、衛生面には十分に気をつけましょう。
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