梅雨時期のアーユルヴェーダ養生法

梅雨時期は体力低下を感じやすい
いよいよ梅雨入りの季節です。
毎日雨が続き、どんよりとした気候で、じっとり重い空気は、心身ともにだるく感じることが多いと思います。
髪の毛が湿気で広がって梅雨時期は嫌だなぁと思う人もいるでしょう。
また、食欲が湧かなかったり、体がむくんだりするなど、体力の低下を感じやすいのもこの時期の特徴です。
1年で最も身体を癒したい日
「夏至」
冬至から徐々に日照時間が増えて暖かくなるにつれて、体力は徐々に奪われていきます。
4月に新年度を迎えて、仕事や学校などで忙しく過ごし、ゴールデンウィークでほっとしたのも束の間、疲れが取れないと感じるのは、自然の流れも影響しているといえるでしょう。
アーユルヴェーダでは、一年の中で最も体力が奪われる時が夏至といわれています。
2024年は6月21日(金)です。
最も日照時間が長い夏至は体力が奪われるピークとなるので、体力を温存するための状況を作ってくれているのかもれしれません。
ただし、最近の日本の気候を考慮すると1ヶ月位ずれているという見解もあるので、7月21日頃までは特に体調管理には気をつけたいところです。
いつも頑張ってくれている身体に感謝し、労ってあげましょう。
梅雨時期のドーシャ
梅雨はトリドーシャが乱れがちです。
梅雨の不安定な気候はヴァータを蓄積させるため、体の痛みが出たり、心が病んでしまったりしやすくなります。
また、長引く雨で水エネルギーのカパも影響し、体が重くだるく感じます。
そして湿気が多く蒸し暑い日本の夏はピッタが蓄積していきます。
このように春から夏へ季節が変わる梅雨時期は、心身ともに無理をせずにゆっくり過ごしましょう。
梅雨時期によくみられる症状
梅雨は体も心も低迷しがちな時期ですので、さまざまな不調が現れます。
今は頑張り過ぎないことが大切です。
何事もほどほどにして、ゆっくりとリラックスできるような自分だけの時間を作りましょう。
体と心の不調
痛みや体のだるさを感じやすい
- 肩こり
- 頭重感、頭痛
- 食欲不振
- 体が重く、だるい
- 眠気、不眠
- 便秘
- 憂うつ


梅雨時期に取り入れたい生活処方
日頃の生活を少し変えてみるだけで、梅雨を元気に乗りきることが可能になります。
ぜひ試してみてください。
METHOD
01
消化力を上げる食生活を
具体的には
・十分に沸騰させた湯冷ましを飲む
・消化に良いものを食べる
・食事で酸味・塩味、油脂類をとる
・体を温め、消化力を上げるスパイスをとる
・寝る3時間前までに食事を済ます

METHOD
02
入浴は体のセルフケアタイム
・まいにち湯船に浸かる
・ガルシャナをする
・オイルマッサージをする

METHOD
03
オイルうがいをしよう
この時期は口の中に油を含むオイルうがい(ガンドゥーシャ)が健康のために必要といわれています。オイルうがいは頭部の感覚器官の働きを正常に維持させたり、顔の若返りなどの美容効果もあるので、習慣化するとよいでしょう。

METHOD
04
家トレで適度に体を鍛えよう
雨だからジムへ行くのが面倒という方は、家でできるストレッチやヨガなどを行いましょう。YouTubeにはいろいろな家トレ動画がありますので、活用してみましょう。

CAUTION
!
避けるべき梅雨時期の生活処方
雨や冷たい風に晒されないように気をつけましょう。
家の中では湿気を溜めないようにすることが大切です。
横になった状態での昼寝はしてはいけません。
梅雨時期の晴れの日に直射日光に当たることも避けるべきです。
梅雨時期に取り入れたい
食材・スパイス
梅雨時期は体を温め、消化力を上げるような食材やスパイスを取り入れたいですね。
具体的な料理をあげると、肉のスープ、葉野菜の蒸しもの、煮物、梅ジュースなどがお勧めです。
体力低下しやすい時期こそ、アーユルヴェーダの食材やスパイスが健康維持に役立ちます。
また、雨のシーズンは、大気や土の中の有害物質などが雨水に溶け込んで、人体に病気を及ぼす可能性があるので、料理を作る際は、衛生面には十分に気をつけましょう。
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