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まいにちとりたい
ちょっとした不調の改善に「白湯」
アーユルヴェーダでは
白湯や湯冷ましは最適な飲み方で
体に様々な良い影響を与えてくれます。
すぐにできるアーユルせいかつです。
白湯とは
白湯とは、水を沸かしただけで何も入れていないあつあつのお湯のことをいいます。
アーユルヴェーダでは、65℃以上の温度でふぅふぅしないと飲めない温度をお勧めしています。
また、湯冷ましとは、水を沸かした後、ぬるく冷ましたお湯のことをいいます。
白湯と湯冷ましでは、身体への影響も変わってきますので、作り方や正しい飲み方、効能などをご紹介します。
日本で最も長く読み継がれてきた健康の古典書『養生訓』にも「湯は熱いのを冷まして、ちょうど良くなった温度のときに飲むのが良い。半沸きの湯を飲むと腹がはります。」と書かれています。
つまり、軽く温めた程度のお湯では、かえって身体には悪影響を与える恐れもあるため、しっかりと沸かしたお湯がポイントです。
白湯と湯冷ましの作り方

白湯の作り方
白湯の材料
・水200cc〜(ミネラルウォーターもしくは水道水)・鍋(やかん・鉄瓶)・計量カップ
・マグカップもしくは保温ボトル
Step1
鍋(やかん・鉄瓶)に水を入れる
鍋(やかん・鉄瓶)に水を200cc〜適量を入れてください。

Step2
蓋をせずに、沸騰させる
蓋はせずに沸騰させてください。沸騰したら完成です。

Step3
マグカップや保温ボトルなどに入れてください
飲むタイミングによってマグカップやマイボトルに入れてください。
くれぐれも火傷をしないように気をつけてください。

湯冷ましの作り方
湯冷ましの材料
・水800cc(ミネラルウォーターもしくは水道水)・鍋(やかん・鉄瓶)・計量カップ
・保温ボトル
Step1
鍋(やかん・鉄瓶)に水を800cc入れる
鍋(やかん・鉄瓶)に水を800cc入れる。

Step2
蓋をせずに、約10分沸騰させる
蓋はせずに沸騰させます。
ガスコンロ強火の場合、約10分間沸かし続けてください。

Step3
火を止めて常温に冷めるのを待ちましょう
冷める間に水分が蒸発して、3/4の600cc程度になります。

Step4
保温ボトルに入れましょう
朝一番に作って、保温ボトルに入れておくと1日中飲めます。

白湯と湯冷ましの最適な飲み方
白湯の最適な飲み方
白湯は、夜寝る直前にふぅふぅしながらすすって飲むことをお勧めします。夜寝る直前に飲むことで、寝つきが良くなり、ぐっすり眠れて、朝もスッキリ目覚めることが可能です。
多くの方が睡眠に関してお悩みを感じたことがあると思いますが、不眠に悩む人はぜひ白湯を試していただきたいです。
また、むくみやだるさが気になる人は、日中に500cc程度飲むと良いでしょう。
食事中は白湯を一緒に飲むことをお勧めします。特に便秘の方は食事しながら飲むと便通をスムーズに促してくれることでしょう。
長時間の移動や環境の変化などを伴う旅行先では、疲れた時に白湯をすすると元気を取り戻すことができるでしょう。
季節では、冬の時期や季節の変わり目は白湯が良いでしょう。冬はアグニ(消化の火)が活発になり、食欲旺盛になるので、とりすぎた余分な栄養素や脂質を白湯で溶かして外へ排出しやすくするようにし、身体の中をきれいに保つ必要があるからです。
湯冷ましの最適な飲み方
湯冷ましは、ピッタの方の日中の飲み物として最適です。1日かけて喉が乾いた時や乾燥した時に積極的に飲むようにしましょう。
身体に熱がこもりやすい方、便が緩い方、尿の回数が少ない方、貧血気味の方、よく飲酒をする方、喉がよく乾く方など、体温が高くなりやすい方に湯冷ましは特に勧められています。
特に暑い時期は、身体をクールダウンさせたいので、白湯より湯冷ましの方が合っています。
季節では、夏はもちろん秋も湯冷ましが良いでしょう。秋も夏の間に蓄積したピッタの影響を受けるからです。
【お悩み別】白湯と湯冷ましの効能
白湯と湯冷ましにはそれぞれの効能があります。お悩みに合わせて取り入れることが大切です。
習慣化することで、1週間後くらいには何かしら変化を実感できるでしょう。
頭痛
Headache
緊張型頭痛や偏頭痛でお悩みの方は、湯冷ましがお勧めです。頭痛薬を常備している方は、合わせてぜひ湯冷ましの習慣を行っていきましょう。
目の疲れ
Eye fatigue
身体に熱が溜まりやすい人は、目が疲れやすい人といわれています。一日中パソコン仕事の方は特に眼精疲労になりやすいです。そんな時は白湯より湯冷しがお勧めです。
不眠・朝の目覚め
Insomnia
不眠や朝の目覚めの悪さにお悩みの方は、ぜひ寝る直前に白湯を飲むことを習慣にしましょう。睡眠は身体と心の休息にとって欠かせないものです。健康のためにもまずはこちらから始めてみましょう。
イライラ気分
Mental troubles
日頃の忙しさやストレスから、イライラしやすい方は、まず湯冷ましを飲むことを習慣にしましょう。習慣にすることでイライラの予防効果もあります。
お腹が空かない
No appetite
アーユルヴェーダでは、アグニ(消化の火)が正常に作用して、美味しく食事をすることができます。きちんとお腹が空くことがアグニの正常なサインです。正常にするためには、寝る直前の白湯がお勧めです。
口内炎・吹き出物
Stomatitis & Acne
口内炎やニキビなど皮膚に赤い吹き出物ができやすい人や皮膚が赤くなりやすい人はピッタ体質です。食事中は温かい白湯をとることをお勧めしますが、それ以外は湯冷ましをいつも飲むようにしましょう。
便秘
Constipation
便は現在の身体の状態が分かり、快便こそ健康な証拠。食事とともに白湯をとることで、排泄を促し、胃腸内の毒素を浄化するため、便秘はもちろん、軟便や硬便の人が普通便になったり、1回の排泄でしっかりした量の排便ができたりします。
女性特有の悩み
PMS etc
生理痛の方は白湯500ccを数回に分けて飲みましょう。コーヒーや冷たい飲み物は一旦やめましょう。更年期でホットフラッシュ(のぼせ)や発汗、怒りっぽい方は湯冷ましを飲みましょう。また、更年期の不安感、冷え、耳鳴りにはあつあつの白湯がおすすめです。
白湯と湯冷ましのよくある質問
朝から白湯を飲んでも良いのですか?
アーユルヴェーダでは、朝は常温の水をお勧めしています。
白湯は火で沸かさないといけないですか?
IHでも電気ポットや電気ケトルでも大丈夫です。温度が熱いことが大切です。
使用する水は水道水で良いですか?
水道水でも大丈夫です。持続するなら天然水の水の方が良いです。
夜寝る直前に白湯を飲むと、夜中のトイレが心配です
夜寝る前はあつあつの白湯を200ccすすることをお勧めしていますが、それでも夜中にトイレに起きるようでしたら、飲む量を少なくして様子をみてみましょう。
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参考文献
NPO法人日本アーユルヴェーダ研究所. 白湯の処方箋, 2016, 57p
貝原益軒. 松田道雄・訳. 養生訓. 3版, 中公文庫, 2023 , p274, p.89
貝原益軒. 蓮村誠・編訳. 養生訓. 第1版, 株式会社phpエディターズ・グループ, 2014 , p383, p.164