
What is MALA ?
マラ(老廃物)は
体からの大切なお便り
アーユルヴェーダでは
マラ(老廃物)は尿・便・汗。
まいにちの自分の体調を知ることができる
セルフ健康診断。
マラ(老廃物)とは
アーユルヴェーダでは、マラ(老廃物)は、主に便・尿・汗のことをいいます。
この3つの老廃物が定期的につくられ、正常に排出されることが健康の証をいわれています。
便は体を支え、尿は身体の水分を外へ運び、汗は体内の水分を保つ働きがあります。
これ以外にも髪の毛やヒゲ、体毛、爪などもマラ(老廃物)に分類されます。
「マラ(老廃物)=体に影響を及ぼすもの」であり、自分の健康状態を知るバロメーターといえるでしょう。
だから、マラの状態が正常な時は、体も健康な状態とわかるのです。

マラ(老廃物)の正常と異常
マラ(老廃物)の働きが正常な時は、下記のような便や尿や汗が排出されます。
一方、マラ(老廃物)の働きが異常な時には、便や尿や汗に異常が見られます。
その場合、病気の可能性があるため、医療機関を早めに受診することをお勧めします。
早めに体調の変化に気づくためも、自分のマラ(老廃物)を毎日チェックする習慣をつけましょう。
正常なときの状態
【便】
・バナナのような形をし、ぷかぷか浮く便
・1日1〜2回
・毎朝決まった時間に便意があるのが良い
【尿】
・薄い黄色
・1日5〜7回
【汗】
・臭いがなく、さらっとした汗
異常なときの状態
【便】
・下腹部膨満感、異常な音がする、
腹部が重く感じる、腹痛
【尿】
・排尿困難、膀胱の痛み、血尿が出る、
尿の色が変わる
【汗】
・発汗過多、身体異臭、かゆみ
体毛が抜ける、皮膚のひび割れ
マラ(老廃物)のための生活処方
マラ(老廃物)が体の中に長くいることは、健康に良いことではありません。
特に便の排泄は、全身の健康に関係するといわれ、アーユルヴェーダはもちろん、東洋医学でも重視しています。
便秘や下痢にならないように、毎日、規則正しい生活習慣を送るようにしましょう。
60歳以上になると、ヴァータが増え、体が乾燥していきますので、便秘しやすくなります。
なお、無理に排便しようと力むのはいけません。
このような場合、全身のオイルマッサージを行うことが勧められています。全身の代謝が良くなり排泄を促します。
さらに、朝起きて歯磨きなどの後に、常温の水(冬はぬるま湯)を飲むことで排泄を促進させるといわれていますので、ぜひ試してみてください。
また、便意や尿意を我慢することは、生理的な衝動を抑える行為です。生理的な衝動を抑えることを習慣化してしまうと病気になるといわれていますので、我慢せずにすぐにトイレに行くようにしましょう。
そして、毎日のお便りから自分の健康状態を知ることが、健康で幸せになるために必要なことです。

ポイント♪
大きなお便りを毎朝チェックしましょう。
食生活を整え、体調が良い状態になってくると大きなお便りが良い状態に変化していきます。
私はアーユルヴェーダを取り入れてから、大きな変化を感じたことの一つです。
朝のトイレが楽しみになりますよ。
参考文献
日本アーユルヴェーダ学会・訳. チャラカ本集総論篇. 3版, せせらぎ出版, 2019, 767p, p.608
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