若返りにはアーユルヴェーダの「ガンドゥーシャ(オイルうがい)」

ガンドゥーシャとは
ガンドゥーシャは、液体を口腔内に一定時間溜めておくことをいいます。
「オイルうがい」や「オイルプリング」ともいわれています。
健康な人が老化防止のために行う「ガンドゥーシャ(オイルうがい)」は、キュアリングした太白ごま油で行うことを薦めています。
ガンドゥーシャ(オイルうがい)やり方は、一度加熱して冷ました太白ごま油(キュアリング済みの太白ごま油)を口の中に含ませて、口内を動かすだけです。
アーユルヴェーダでは、太白ごま油は皮膚から取り入れるオイルでは一番良いとされています。
それは強い抗酸化力があるからです。
インドの絶世の美女と言われたクレオパトラも美容液に使っていたといわれています。
オイルを口に含むことに抵抗を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、歯磨きのついでに行えることですので、試してみてください。
ガンドゥーシャの効果
ガンドゥーシャ(オイルうがい)は、さまざまな若返り効果があると古典では下記の通り記載されています。
油(ごま油)を口いっぱいに含んでうがいをすることにより、あごと声が強くなり、顔面の発育も良くなり、食物の最上の味や風味を味わえるようになる。これを行うと、喉の渇きで苦しむことがなくなり、唇がひび割れる恐れもなく、歯は虫歯を患わずに固く根ざしたものになる。硬い物を食べても歯は痛まず知覚過敏にもならず、非常に硬い固形食でさえ噛むことができるようになる。
チャラカ・サンヒター総論編 第5章
つまり、ガンドゥーシャを毎日行うと老化防止になります。具体的には下記のような効果が期待できます。
・顔のシワやしみ、たるみなどの老化防止になる
・肌が潤い、若々しくなる
・口腔内の老廃物を取り除き、虫歯や歯周病などの口内の病気を予防する
・口臭予防
・味覚が向上し、食事が美味しく感じる
・声が良くなる
・硬い食べ物でも噛むことができるようになる
太白ごま油のキュアリング方法
太白ごま油は、色が白く、匂いがないごま油になります。
太白ごま油のキュアリングは、鍋でごま油を加熱して、冷まします。
キュアリングすることで、サラサラのオイルになり、肌への吸収力が上がります。
オイルの酸化も防ぎますので、家庭に1本は常備しておきたいです。
キュアリングしたオイルは、冷暗所で2ヶ月くらい保存可能です。
簡単!太白ごま油のキュアリング方法
太白ごま油のキュアリングの材料
・太白ごま油(焙煎していないもの) 1本
・鍋 ・温度計 ・オイル漏斗
太白ごま油のキュアリングの材料
1)鍋に太白ごま油を入れる
2)弱火で90℃になるまで熱する
3)90℃になったら火を止める
4)予熱で100〜110℃になるので、そのまま冷めるまで待つ
5)冷めたら、元の容器もしくは別のオイル用容器に入れる

ガンドゥーシャの方法
必要なもの
・太白ごま油(キュアリング済みの太白ごま油)
・スプーン大
・手作り紙コップもしくは100均のミニ紙コップ
・ティッシュペーパー
・タオル
1st
歯磨き終了後に、大さじ1杯のオイルを用意
歯磨きや舌磨きをして口腔内をキレイにしてから、キュアリングした太白ごま油でガンドゥーシャを行います。最初は大さじ1杯から始めましょう。慣れてきたら50ccまで増やしても大丈夫です。

2nd
口にオイルを含み、まずは5分間行いましょう
最初はドロドロしたオイルが動かしているとだんだんサラサラになります。分泌された唾液とオイルが交ざってオイルが軽くなり、口いっぱいになったら終了です。慣れてきたら15分間くらい行ってみてもよいでしょう。

3rd
口の中でオイルを前後左右に動かし続ける(動かさなくてもOK)
左右に動かす場合は、頬を片側ずつ大きく膨らませて、オイルを左右交互に口の中を動かすように転がします。前後に動かす場合は、歯の前や後ろ、歯の間、上唇・下唇と歯肉の間と口腔内全体にオイルが行き渡らせてください。

4th
口の中のオイルを紙コップに吐き出し、ぬるま湯で口をすすぐ
紙コップにティッシュを入れて口の中のオイルを吐き出してください。燃えるゴミに出しましょう。
そして、心地よい温度のぬるま湯で2〜3回口をすすいでください。口腔内がスッキリしたと感じれると良いでしょう。

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注意すべきこと
無理しないで、徐々にオイルに慣れていきましょう
うがい後のオイルは、口の中の老廃物がたくさん含まれているので、飲まないようにしてください。
オイルは下水に直接流さないでくださいね。
▼ガンドューシャを行うべきではない人
・発熱しているとき
・飲酒して酔っているとき
・5歳未満の小児
・油を強く嫌う人

ポイント♪
ピッタ体質の人は1回温めて冷ました牛乳で行うことも可能です。
ごまアレルギーの方は太白ごま油を使用せずにココナッツオイルやオリーブオイルでも大丈夫。
参考文献
日本アーユルヴェーダ学会・訳. チャラカ本集総論篇. 3版, せせらぎ出版, 2019, 767p, p.109-110
川島一恵. たったひと口、オイルの力.大和書房, 2016, p157
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